安心安全への取り組み
❖ 「安全」への取り組み
運送会社にとって「安全性への取り組み」は、ドライバー・荷主・地域住民すべての信頼を得るために最も重要な要素の一つです。
社会的評価を得るためにも、事故の防止や労働環境の整備、安全教育の実施が不可欠です。
① 安全教育とドライバー研修
・新入社員(ドライバー)や中途採用社員向けの初任研修や定期的な安全講習等を実施しています
・ヒヤリハット事例の共有と勉強会やGマーク(安全性優良事業所)認証取得のための社内基準強化に取り組んでいます
② 労働時間・健康管理
・運行管理者に対しては「点呼」「体調チェック」「アルコール検知器によるチェック」など実施しています
・残業削減と週休2日制を目標に長時間労働にならないよう日々努力しています
③ IT・IoTによる運行管理(安全×効率)
・運行中の状況をリアルタイムで把握し、安全運転を支援しています
・デジタルタコグラフの活用(速度・急ブレーキ・急ハンドルを記録)、GPSによる動態管理を実施しています
④ 緊急時・災害時対応の強化
・緊急時マニュアルの整備や訓練、避難経路の確保やAEDの設置などに取り組んでいます
・自社の大型配送センターを防災拠点として地域社会に貢献できるよう取り組んでいます
❖ 「安心」への取り組み
運送会社は、生産者から消費者へ食品を届けるサプライチェーンの重要な一翼を担っており、「食の安全」を守るために多岐にわたる取り組みを行っています。その内容は、単に食品を運ぶだけでなく、徹底した品質管理と衛生管理に基づいています。
➀ 徹底した温度管理(コールドチェーンの維持)
食品の鮮度と安全性を保つ上で最も重要なのが温度管理です
生産地から消費者の手元に届くまで、適切な温度帯を維持する「コールドチェーン」の構築が不可欠です
・冷凍車や冷蔵車を自社で保有して最適な環境で商品の運搬に努めています
・ 多くの車両にはデジタルタコグラフ(デジタコ)や温度センサーが搭載されており、輸送中の荷室の温度をリアルタイムで監視・記録しています
(※ 異常があればすぐにドライバーや運行管理者に通知される仕組みが整っています)
・ 荷物の積み替えを行う物流センターでも、温度管理は徹底されています
(※ 外気温の影響を最小限に抑える「ドックシェルター」の設置・商品特性に応じた温度帯の保管エリアの設置・入庫から出庫まで一貫した温度管理)
➁ 厳格な衛生管理
食品を扱う上で、衛生管理は基本中の基本です
多くの運送会社では、国際的な衛生管理基準を取り入れるなど、高いレベルでの管理体制を構築しています
・2021年6月から原則としてすべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理が義務化され当社でも高いレベルの管理体制を構築しています
※ HACCP・・・これは、食品の製造・加工工程で発生するおそれのある食中毒菌汚染や異物混入などの危害を分析し、継続的に監視・記録することで
安全を確保する管理手法です。運送会社もこの考え方に基づき、衛生管理計画を作成し、実践しています
・ 荷物を積み込む前後の車両の清掃・洗浄・消毒を徹底し、常に清潔な状態を保っています
・物流センター内も定期的な清掃と防虫・防鼠対策が実施されています
・ ドライバーや倉庫作業員に対し、食品衛生に関する定期的な研修や教育を行い、衛生意識の向上を図っています
(※ 手洗いの徹底や健康管理なども厳しく指導されています)
③ トレーサビリティの確保
万が一、食品に問題が発生した場合に、その原因を迅速に特定し、影響範囲を最小限に食い止めるためにトレーサビリティが重要となります
・ バーコードやICタグなどを活用し、商品がいつ、どこから入荷し、どの車両で、どこへ配送されたのかという移動履歴をデータで管理しています
(※ 問題発生時に商品の追跡が迅速に行え、速やかな商品回収などが可能になります)
④ 品質維持のためのその他の取り組み
・ 食品を傷つけない丁寧な荷役方法や、急ブレーキ・急ハンドルを避ける安全運転など、輸送品質を高めるためのドライバー教育が行われています
・ GPSを利用した運行管理システムにより、車両の現在位置や配送状況をリアルタイムで把握し、最適なルートでの配送や遅延の防止に努めています
・ 配送プロセスにおける異物混入や、商品パッケージの破損などを防ぐためのルールを定め、その遵守を徹底しています